JOURNAL #5132026.01.08更新日:2026.01.08

【がんばろう!奥能登】現在の街の様子、そこで暮らす人々の健康を守る活動

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

令和6年能登半島地震から2年を迎えました。震源地近くの街、石川県珠洲市では以前から地域がかかえていた課題が震災によってさらに深刻化しています。

現在の珠洲市内の様子

多くの家屋が倒壊していた各地区の住宅街も、今は解体作業や瓦礫の撤去作業はほぼ完了し至るところに空き地が目立つようになっています。

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市の発表によると震災前の2023年7月には12,700人余りだった人口は、2025年12月31日の時点では約2割減の10,420人、5,193世帯とされています。
そのまま別の地域に引っ越した方、仮設住宅などに仮住まいし、いずれ元の場所に家を建て直す予定の方。経済的理由や家庭がかかえる色々な事情・課題を前に暮らす場所などを決断できずにいる方。それぞれが今でも「あの時」一瞬で変わってしまった日々と向き合い暮らしています。

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市内の十字路に設置されている道路案内標識。隣に立つ傾いた電柱に接し、そのままの状態で今も工事の着工を待っています。北陸電力が行った2024年3月の調査ではこの震災により電柱傾斜が約2,290本、電柱折損が約750本あったといいます。今でも珠洲市だけでなく被害のあった各地域で工事が行われていて、完了までにはあと数年は掛かる見込みです。

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車道の復旧工事を終えた地域でも、歩道にはまだ至る所に注意喚起のコーンが設置されいます。アクセントデザインが施されている街灯も傾いて並んでいるのが見受けられ、また道歩く人々を照らし輝く日を待ち踏ん張っているようにも思えました。すぐそばの信号機も少し傾いたままの状態で動いています。

こうした課題を抱えつつ、市はより強靭で安全な新たな地域づくりを視野に入れた復興計画を、短期的(2024年度~2025年度)、長期的(2024年度~2029年度)と大きく2つに分けて設定し、古くから受け継がれてきた里山里海の営みの再生をベースとしてアートや先駆的な技術を取り入れるなど、街の復興に向け取り組んでいます。

復興の光を絶やさず、人々の健康を支える

震災から2年が経過し、それぞれの家庭によって生活再建への歩調も全く異なります。
また、街自体の復興も真っ最中である奥能登で私たちは、何よりもそこに暮らす人々の心身の健康を守り災害関連死を防ぐため支援の手を担っていかなくてはならないと考え、活動を続けています。

その中のひとつである「健康相談会」では、回を重ねることで市内ほぼ全域に出向き、一部の回では珠洲市唯一の総合病院の薬剤師さんとともに出向くなど、様々な機関と連携しながら、健康上問題を抱えている方がこぼれ落ちないよう機会をつくっています。

これまで延べ600人以上の方が参加してくださっていますが、震災の影響による交通手段の減少や、住む場所が変わったことなど、様々な理由で通院が中断してしまっている方や、震災以降に高血圧などの症状が出ている方などが多くいるため、日常で活用できるアドバイスをはじめ、必要に応じて医療機関に繋ぐなど、一人ひとりの状態にあわせて解決策を模索しています。

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健康相談会では、個別相談はもとよりお茶を飲みながら参加者全員とのコミュニケーションを図っています。また、参加された方が帰宅した後もご自身で簡単にできる健康維持の方法などのワークショップを開催することも。
先日は金沢医科大学病院の医師・理学療法士の方々とともに「フレイル予防体操」を実施。フレイル予防体操とは、加齢などによって生活機能が低下してしまうことでフレイル(虚弱)な状態になることを予防するための体操です。今回は12名の参加者の皆さんと一緒に行いました。

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ピースウィンズが実施している健康相談会の中心スタッフである友重看護師は「こういった場に参加できる方は比較的元気な方が多いと思います。心配なのは参加しない・できない方の存在です。引き続き、他の支援機関と情報交換をしながら、戸別訪問などと織り交ぜて住民の方々の健康を守りたいと思っています。」と話しました。

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参加者からお話しを伺い、血圧測定など健康チェックを行う友重看護師

珠洲をおもう人の真心

この日、他県に住む85歳の女性が私たちに託してくださった、珠洲の皆さんへのプレゼントもお渡ししました。そこにはメッセージも添えられていました。

メッセージ抜粋「被災にあわれて大変でしたね。私も病気をしてすることもなく、帽子を編んでいるうちに200個ほど編めたので皆さまに被ってもらいたいと思って送らせていただきました」

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「とてもおしゃれだね、帰ったら奥さんにプレゼントしよう!」
「最近一段と寒くなってきたから、これを被って温まるね。」
と、思いがけないプレゼントに参加者の皆さんもとても喜んでくれました。

震災は生活環境や健康状態に大きく影響しています。それは短期で改善できるものではなく、地域の状況に合わせた息の長い支援が必要です。
私たちは、保健医療福祉の観点、そしてこれまで培ってきた災害支援での経験をもとに、被災地の復興に寄り添い続けます。

あなたの寄り添いが希望に

皆様の温かいご協力が、能登の未来を照らす確かな光となります。
ぜひ、月に一度の定額寄付で災害支援活動に参加してください。

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空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

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