JOURNAL #4522025.07.16更新日:2025.08.02
広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部
令和6年能登半島地震の影響で、塾やスポーツなどの習い事が中止・縮小されるケースが増え、珠洲市の子どもたちの学習機会が減少しています。また、安全に遊べる公園や施設が被災し、自由に過ごせる環境も限られており、子どもたちにはさまざまな制約が生じています。
文部科学省の調査によると、東日本大震災で被災した7県の子どもについて14.1%が「物音に敏感になったり、イライラしたりするようになった」などの心的外傷後ストレス障害(PTSD)が疑われる症状がみられたと報告されました。珠洲市においても、避難生活や生活環境の変化による精神的な影響も大きく、子どもたちのストレスの増加も懸念視されています。
こうした状況を受け、空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”を運営するピースウィンズでは、被災地の子どもたちがのびのびと遊び、やりたいことを追求し、新たな興味を見つける機会を提供するためのイベントを定期的に開催しています。
第2回/【能登半島地震】「ゲームが作れて、新しい友達もできた!」 被災地の子どもたちに新たな学びのきっかけを届け、笑顔を増やしていく子ども支援
第3回/【能登半島地震】「好き」が未来を切り開く!被災した子どもたちへ、新たな学びのきっかけを届ける支援
第4回目を迎える今回のイベントは、世界各地から集まるKids Code Clubの合同イベントに参加。珠洲の6〜11歳の子どもたち6名をはじめ、神戸市や熊本市を含めた世界中の小学生約150人がオンラインで集結しました。
イベントは、まず心身をリフレッシュし集中力を高めるヨガでスタート。
心身をほぐし集中力を高めた後、シアトルのITエンジニアを中心に、珠洲出身でシステムエンジニアとして活躍する舟木さんもサポートに加わり「二分探索木(バイナリツリー)」をトランプで楽しく学びました。普段は別々の学校に通う子や初参加の子も互いに声を掛け合う場面も見られ、子どもたちが主体的に教え合い学び合う、温かく活気ある場となりました。
また、イベントの最後には、最後には振り返りを盛り込んだ早押しクイズで大いに盛り上がる姿が印象的でした。
初参加の子どもたちからは「コンピュータサイエンスに興味が持てた」「ほかの分野も学んでみたい」といった声が上がり、新たな学びへのきっかけが生まれたようです。また、英日同時通訳の様子を目にしたことで「英語や海外にも興味が湧いた」という反応もあり、子どもたちにとって非日常的な体験の場を提供するとともに、未来の選択肢を広がるきっかけとなりました。
保護者からは、「子どもたちの情報吸収力には本当に驚かされました」という成長を実感する声に加え、「震災を契機に舟木さんの『珠洲のために』という想いが、子どもたちの学びや経験の幅を大きく広げてくださっていると感じます」といった感謝の声も寄せられ、今回の取り組みが地域と子どもたちをつなぐ新たな機会となっていることがうかがえました。
私たち空飛ぶ捜索医療団は、現在も珠洲市に拠点をおき、被災地の復旧・復興を中長期的に支える支援活動をおこなっています。また、ピースウィンズが運営する子ども支援事業「ピースワラベ」と協働して、子どもたちが希望を胸に前向きに成長できる環境を整え、継続的なサポートを提供するために、定期的に被災地での子ども向けイベントを開催していく予定です。
子どもの挑戦を支え、興味・関心領域を広げるきっかけづくりを行い、教育支援、遊び場や居場所の提供などを通して、子どもの笑顔と希望を灯し続けるため、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。
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空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部
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