JOURNAL #4592025.08.07更新日:2025.08.07

「もしもの時」に備えるリアルな2日間。稲葉からのレポート 〜長崎での災害医療・避難所訓練に参加して〜

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

5月7日・8日の2日間、長崎で行われた災害医療研修および避難所訓練に参加しました。今回の機会は、地域の災害医療体制を支える医療従事者との連携を深め、実践的な研修・訓練を通して現場の課題と向き合う貴重な機会となりました。

緊急支援からその先を見据えた支援の検証

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初日は、医療関係者約30名が参加。少人数のグループに分かれ、災害発生時に想定される医療的課題や優先順位など、限られた資源の中でどう対応するかといったテーマについて意見交換を行いました。

参加者同士の立場や経験の違いからさまざまな視点が飛び交い、非常に実践的で濃密な時間となりました。私たちも被災地支援の現場で得た経験をもとに、中長期の支援や多職種連携の重要性を共有しましたが、従来の「災害医療=「72時間の壁」など発災後数日間に重点をおいた支援(初動対応)」というイメージを超えた視点に、参加者の皆さんも強い関心を示してくださっていました。

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犬・猫以外も大切な家族_エキゾチックペットたちの避難

2日目は、ペット同伴避難所の実地訓練に避難者役として参加。実際の犬や猫がそれぞれ8匹ずつ、さらに、犬・猫以外のウサギやヘビ(エキゾチックペット)も模型を使用して配置されるなど、避難所としてのリアリティを追求した環境が整えられていました。
鳴き声や匂い、動物同士の緊張感、人との距離感などが再現される中で、衛生管理や動線、居住空間の確保といった課題が次々と浮かび上がってきます。

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ペットも家族の一員として避難する──これは理想でありながら、実際に避難所で実現し続けるには相応の環境整備と運営体制が不可欠であることを、改めて実感しました。私たちも過去にペット同伴避難所の運営経験はありますが、今回のような規模とリアリティの中で見えてくる課題はまた別のものであり、大きな学びとなりました。

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誰ひとり、どの命も取り残さない支援」の実現に向けて、今回の経験は大きな一歩となりました。
こうした知見をもとに、今後は自治体との連携強化や研修プログラムの体系化、実践的なトレーニングの機会提供など、より広い支援体制づくりに貢献していきたいと考えています。

ペットの「同行避難」について、YouTubeでもご覧いただけます

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