JOURNAL #4192025.03.31更新日:2025.04.03

3月31日【韓国 山火事 緊急支援】“避難所として登録されていない”50人が避難する公民館へ

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”の緊急支援チームが韓国の被災地に入ってから3日目。今回の支援では、主に避難所をまわり、必要なニーズを聞き取りながら看護師が健康相談を行っています。慢性的な疼痛(肩こり、頭痛、腰痛など)に加え、慢性皮膚疾患、基礎疾患(循環器系、高血圧、糖尿病等)がある方が多いようでしたが、病院は被災していないことからほとんど方が通院して治療は続けられているようでした。

そうした避難所の巡回をしているなかで、ある情報がまわってきました。「どうやら避難所に来ずに公民館に避難している人がかなりいるらしい」。空飛ぶ捜索医療団のスタッフは、行政と連携して調査を始めました。

取り残される避難者をなくすために

韓国では、村落を基準にする行政区画の最小単位が「里(リ・日本の大字に相当)」と呼ばれます。台風や水害をはじめ災害が発生すると、大きな避難所に行けない、もしくは行かない高齢者を里長がまとめ、地元の公民館などに避難させて身の安全を確保することがしばしばあるといいます。

公民館と言っても、多くの場合は施設内に炊事場などが備わっており、数日間やり過ごすことはできる設備が整っているようです。しかし、こうした公民館は正式な避難所として登録されていないことが多く、その場合は支援の網目からすり抜け、必要な物資やサービスが提供されないまま、忘れられてしまう可能性があります。

取り残される避難者をなくすため、避難所支援と並行して行政を通して地元の里長らを紹介してもい、避難者が身を寄せている公民館の場所を特定しました。

機動力のある民間NGOだからできる支援

この日訪れた公民館は2カ所。どちらもあたり一面が焼けこげた民家に囲まれており、奇跡的に公民館だけが被害を免れている状態でした。公民館の壁は、一部が炎の熱で溶けて垂れ下がっている箇所もあります。2階建てで大部屋が複数ある公民館では、女性と男性がそれぞれ部屋に集まって車座になって話をしていました。

里長によると、この地域の被災者には、家だけでなく、今後の生活再建の支援も必要だといいます。

「この公民館では、今でも50人ほどが避難しています。ほとんどは高齢者で、見知らぬ大勢の人とテントで寝泊まりする体育館での避難生活が難しかったり、地元を離れたくないという方がここに残っています。

この地域は、きのこで有名な場所でしたから、避難者のなかには山できのこの栽培を生業としていた方が大勢います。彼らは家を失っただけでなく、一瞬にして仕事も失ってしまいました」

そう話していると、避難していた被災者が、自分たちの作っていたきのこの写真をスマホで見せてくれました。

長引く避難生活を見据え、自分にとって身体的にも精神的にも負担の少ない場所に身を寄せることは非常に重要です。しかし、その場所に支援物資や必要なサポートが届かないとなると、被災者の生活はとたんに崩壊してしまいます。里長自身も避難者の管理と公民館の維持で疲労の色は隠しきれず、できることなら大規模避難所に移ってほしいと願う人も少なくないようです。

被災者のためにも、里長の負担を減らすためにも、このような小規模な避難者コミュニティをサポートできることは民間NGOの強みのひとつです。公的支援が得意とする大規模な避難所運営と並行し、機動力と柔軟性で勝る民間支援が抜け落ちたニーズをカバーすることで災害支援の質は高まっていきます。

たわもない日常会話から築く信頼

聞き込み調査を行うかたわらでは、看護師が被災者らに声をかけ、健康面の不安などがないか聞いてまわりました。

「どんな支援でも何より大切なのは信頼関係です」と戸田看護師はいいます。

たわいもない日常会話から、笑顔で話せる関係性をつくっていき、そのなかで被災者の本音や抱えている不安を理解することが重要です。言語の壁はあるものの、看護師は被災者の手を握り、目を見ながら笑顔で被災者と接していました。

この日、里長や避難者から聞き込み調査を行った支援チームは、今後避難生活に必要な食料や衛生用品だけでなく、ニーズの高かった洗濯機などの家電も含めて必要な物資を順次調達し届けていく予定です。

【韓国 山火事】緊急支援募金を受け付けています

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