
JOURNAL #5062025.12.26更新日:2025.12.26
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが運営する、空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”、ピースワンコ・ジャパン、ピースワンコニャンコ、各プロジェクトのスペシャリストが連携したペット防災チームは、11月12日(水)に静岡県浜松市にある浜松譲渡センターを起点とした南海トラフ想定の避難訓練と、ペット同行避難所の開設訓練を実施しました。

浜松市は「洪水」「津波」「強震+液状化」「土砂災害」の4大リスクを同時に抱える複合災害地帯です。そのため浜松譲渡センターでは過去にも洪水や土砂災害で避難を検討した経緯があり、今回、初めての訓練の実施拠点に選定されました。浜松市は市内すべての指定避難所でペット同行避難を可能にする「ペット同行避難マニュアル」を策定し、各避難所にペット受け入れ場所の候補を設定している自治体のため、今回の訓練は同マニュアルに沿い、ペット同行避難所を開設するまでの流れを確認する内容となりました。
※参考:静岡県浜松市「ペット同行避難マニュアル」:https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kiki/petdokohinan.html

当日は発災時刻を朝10:15とし、スタッフはまず自身と施設の安全を確認。その後、センターが半壊した想定の下、保護犬全頭と避難物資、さらに市が指定するペット防災資機材を搬出し、指定避難所へ移送しました。到着後はペット同行避難者用の受付を設置し、名簿作成と個別札で犬の管理を実施。ビニールシートを敷いてクレートを並べ、母体団体ピースウィンズ・ジャパンの災害支援チーム「空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”」の看護師が指導役として同席しレクチャーも受けながら、およそ20頭を受け入れられる態勢を整えました。



人の避難訓練は定期的に行われる一方で、ペットを伴う訓練は難易度が高いとされています。ピースワンコ・ジャパンは能登半島地震にてペット同室避難所の開設、日中預かり支援などのペット支援を行ってきましたが、これまでの支援経験を通じても「同行避難の難しさ」を痛感してきました。ペット同行避難所開設訓練は、ピースワンコ・ジャパンとして初めての試みです。今後は、ピースウィンズが災害協定を締結している自治体とペット防災チームも連携し、今回の事例をモデルケースとして各地へ広げながらペット同行避難の認知拡大を目指してまいります。

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