JOURNAL #1182021.12.01更新日:2021.12.02
空飛ぶ捜索医療団を運営するピースウィンズ・ジャパンは、コロナ感染拡大の第6波に備えて、福祉施設のための感染予防物資を備蓄しつつ、オンライン個別相談会を続けています。幸いにして今は感染流行が抑えられていますが、ブレイクスルー感染や、新しい変異株も報告されており、日本でも警戒感が高まっています。
私たちは、第1波の直後から、医療機関だけでなく、福祉施設を支援してきました。
その理由は、利用者の方々が、高齢であったり、基礎疾患を持っていたりして重症化のリスクが高く、感染が広がれば医療体制への影響も大きいと考えられたからです。
さらに、下記のように、高齢者施設・障がい者施設ならではの難しさがあり、感染が拡大しやすい環境にあったためです。
・認知症などにより、マスクを着用しつづけられない
・食事、口腔ケア、入浴など、密着した介助が必要とされる
・マスクで口の動きを読み取れず、コミュニケーションしにくい
・4人部屋もあり、生活空間を共有している
このような課題を少しでも解決できるよう、私たちPWJは昨年4月、マスク10万枚の無償提供を皮切りに、福祉施設に対するコロナ対策支援をスタートさせました。
当時はガウンや手袋の入手が困難でしたが、PWJはそれまでのコロナ対策支援を通じて、大量に一括購入できるルートを確保していました。そこで、助成金を活用して5000万円相当の大量の物資を調達し、感染流行地域を中心に、物品を切に必要としている施設にお送りすることができました。今日までに、計1967施設にお届けしています。
現在も、コロナ陽性者の対応を行う施設から物資不足の連絡があった際には、緊急用物資を無償提供しています。
物品だけでなく、知識もコロナと戦う武器となります。
最前線でコロナの検査・治療にあたる医師を講師に、オンライン研修も実施しています。
昨年、今年と合わせて309施設のスタッフの方々のご相談に、オンラインでお答えしてきました。
施設スタッフの方々は、利用者さんとそのご家族、そしてスタッフを守るため、「あれもやらないと。これもやらないと。」と、頑張り続け、心身ともにお疲れのようでした。 必要な感染対策にエネルギーを注げるよう、効果的な対策(足し算)をお伝えすると同時に、省略・簡素化できる対策(引き算)も、きっちりとお伝えしてきました。
レクリエーションや面会再開のように、どの施設も共通して悩まれていることもあれば、施設の状況や特徴で大きく異なることもあり、時には施設の見取り図をじっくり見ながら、万一の際のゾーニング案を一緒に考えました。
このオンライン個別相談は、障がい者福祉施設を対象に、現在も続けています。
次は、いつ感染拡大の波が来るのか、どのような対策が必要になってくるのか、まだはっきりとしたことは誰にも分かりません。
ピースウィンズ・ジャパンの合言葉は、「必要な人々に、必要な支援を」です。
私たちは、第6波に備えて、きめ細やかな感染対策の助言、クラスター発生現場へのチーム派遣など、最も求められる支援を届けられるよう、活動を継続してまいります。
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