JOURNAL #2262023.06.14更新日:2023.06.15
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”を運営するピースウィンズは、防災事業の取り組みとして、「(近年では)まだ被災していない地域の方々を、大きな災害を経験した地域へお連れして、今後の取り組みに役立ててもらう」といった活動を行っています。
今回は南海トラフ地震発生時の対策が十分に行えていないとおっしゃられた高知県田野町長を含む5名の町職員の皆様を、東日本大震災で多数の被災者を出した岩手県大槌町へお連れしました。
大槌町からは災害が発生する前にどんな対策を優先的に行わなくてはいけないのか、また災害が起きた時に行政がどんな状況に陥るのか、今も続く問題等の話をしていただきました。
田野町の職員からは「南海トラフ地震対策といってもいまいち漠然としていたものが、今回具体的なアドバイスを聞けたことで、取り組まなくてはいけないことが明確になった」というお言葉をいただきました。
平野大槌町長が常石田野町長にお話しされたことで強く印象に残ったのが「リーダーはなにがなんでも生き残らなくてはいけない」ということと、「常日頃からマスメディアを味方につけておくこと」でした。
前者は、震災時に当時の町長が無念の中お亡くなりになり、統率者不在の期間が長くなり、どうしても大槌町が他の市町に比べて大きく復興が出遅れたこと。
後者は復興時の報道のされ方が、他の市町と比較して報じられたことにより、出遅れた大槌町の町長や職員にかかるストレスが相当だったことからだと思われます。
■防災事業を担当する竹内調整員のコメント
大槌町の平野町長のコメントを受けて、“リーダーが不在でも機能する組織づくりが大切なのはわかった上で、それでも話さずにはいられなかった”重い言葉だと受け止めました。
他に感じたことは、東日本大震災から12年経った現在においても、被災地の経験は日本中の自治体に行きわたっているわけではない、それは防災に対する取り組みが盛んである(といわれる)高知県においても同様である、ということでした。一緒に視察に行った田野町の職員の方々とお話しをする中で、今後私たちがお手伝いできることはまだまだありそうだと感じました。
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”は、今後も平時より防災に対する取り組みをおこない、災害による被害を未然に防ぐ意識をもち、活動を継続してまいります。
皆様のあたたかいご支援を、よろしくお願いいたします。
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