JOURNAL #2202023.05.08更新日:2023.05.09
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”の緊急支援チームは7日、石川県珠洲市内の小学校体育館にて避難所整備支援をおこないました。
小学校付近にはこの近辺で最も避難者の方が集まる公民館がありましたが、発災2日目に空飛ぶ捜索医療団と市職員が避難所に入った時点で、壁の亀裂や照明の崩落など地震による建物の損壊が各部屋で認められ、避難所としての利用が危険視されていました。
報告を受け市が専門家による建物調査を実施したところ、今後の余震規模によっては天井崩落の恐れがあることが判明し、急遽公民館から小学校体育館に避難者の方々を移す必要が出てきました。
しかし、体育館では体育用マットを敷いて床で寝る程度の整備しか進んでおらず、「寝るには硬い」と避難者の方々から意見が出ていました。学校避難所の管理責任者の方に避難所整備のお手伝いに来たと伝えると「助かります。ついさっき公民館の避難者の方々が移ってくると急に聞かされ、どうしようか悩んでいました。レイアウトも一緒に考えてくれるのですか?」と喜びと驚きの混じった表情で迎えてくださいました。
市の備蓄倉庫の在庫を確認し、その中から必要なダンボールベッド・プライバシーテント・マットレス・毛布を急ピッチで搬入し、避難所内にどう配置するかレイアウトを作成しました。
避難者の方々のレイアウトを作る上で、稲葉医師は「プライバシーテントを建てる際には外から避難者の方々が見えなくなるので、どこにどなたがいらっしゃるか把握ができる仕組みを作ることで、安全に避難されている方(特に高齢者など)のケアができます。今回はテントに番号を振り受付が避難者の場所を把握できるようにしています。また、整備のすべてを私たちがやってしまうことがないように、市の職員や地元の方々の意見を取り込みながら整備することが、じつは一番大切なんです」と述べました。
初めから完璧なレイアウトは作れないため、使用しながら避難所運営者が自発的に改善していける雰囲気作りが大切です。
さまざまな機関の連携や学校の先生の協力もあり、何もなかった体育館に約4時間ほどでベッド/テントが立ち上がり、無事避難者の移動までに環境整備が間に合いました。
支援チームの新谷看護師は夕方に再度避難所を訪問し、避難者の方々の健康相談をしつつ衛生環境の確認をおこないました。多くの方から「広島から来たのかい?遠くからありがとうね。帰る時も気をつけて帰るんよ」といったあたたかい言葉をかけていただきました。
今後も、被災されている方々に寄り添い、必要とされている支援を届けられるよう、活動していきます。
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