JOURNAL #4672025.08.28更新日:2025.08.28
広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部
台風や大雨は、日本に毎年のようにやってきます。大型の台風の場合、強い風や雨で、家や町がこわれたり、家や道路が水につかってしまう危険もあります。今回は、台風や大雨から身を守る方法や、用意しておくと安心なものについてご紹介します。小学生のみなさんにもわかりやすいようにまとめていまで、ご家族とにいっしょにぜひ最後まで読んでください。
台風は、暖かい海の上で発生する「強い風と大雨をともなう大きな渦」です。北西太平洋や南シナ海で熱帯低気圧が発達してでき、海水の蒸発で生まれた水蒸気が上昇して風が強まります。
台風の強さや大きさは、風の速さでわけられます。
台風の「右側」では風がさらに強くなる特ちょうがあり、はげしい雨による洪水や土砂災害、高潮など、さまざまな被害がおきます。そのため、事前のそなえと自分の身を守る行動が大切です。
自分の地域の天気予報だけでなく、気象情報や台風情報もたしかめましょう。とくに台風の進む道に出てくる予報円(白い点線のまる)は、台風の中心が「このなかに入る確率が70%」という意味です。円が大きいほど進路の予想がむずかしいことを表しています。
予報円の外でも影響をうける可能性があります。「はずれているから安心」とは思わず、テレビやラジオ、防災アプリなどで最新情報をチェックしましょう。
家族でニュースや天気を確認できるサイトをまとめておくと安心です。さらに、だれがどの情報をみるか役割をきめておけば、台風のときすぐに行動できます。天気予報や防災アプリなどを参考にしてくださいね。
台風や大雨がくる前に家族で準備や確認をしておき、いざというときにすぐ避難できるようにしましょう。
洪水や土砂災害の危険がある場所をハザードマップで確認しましょう。ハザードマップは、各家庭に配布されます。手元にない場合は「ハザードマップポータルサイト」で確認してみましょう。家や学校が危険区域にある場合は、台風がくる前に安全な場所へ避難します。
雨戸やカーテンを閉め、窓ガラスがわれてもケガをしないように準備しましょう。家のまわりにあるもので飛ばされやすいもの(植木鉢、自転車、ごみ箱など)は片づけ、排水口や側溝などに落ち葉などがたまっていたらそうじして水がたまらないようにしておきます。
避難のときにすぐ持ちだせる防災リュックを用意しましょう。なかには雨具、懐中電灯、水や食べ物、着がえ、タオル、簡易トイレ、救急セット、モバイルバッテリーなどを入れます。重くなりすぎないよう、持って歩ける重さにしましょう。用意した防災リュックは、玄関の近くなどにおいておくと便利です。
家族で避難場所や道をきめておきましょう。川や溝をさけて安全に行けるか、実際に歩いてたしかめることが大切です。
家族が別々の場所にいるときも考えて、どこで集合するかや、避難する方法(マイタイムライン)を話しあっておきましょう。国土交通省の「小中学生向けマイ・タイムライン検討ツール ~逃げキッド~」も参考にできます。
さらに、連絡先もきめておきましょう。携帯電話がつながらない場合は、公衆電話や災害用伝言ダイヤル(171)を使えるようにしておくと安心です。
【関連記事】「マイ・タイムライン」とは?災害のときに迷わないための避難計画を作ろう
さきほど紹介したマイタイムラインを参考に、小学生のみなさんがひとりで留守番をしている場合を想定して、家族でどう行動するか話しあっておきましょう。
強い風や大雨でものが飛んでくる場合があります。高い木や電柱のそばも危険です。どうしても出かけなければならないときは大人といっしょに行動しましょう。基本は「家のなかで安全にすごす」ことを家族できめておくと安心です。
洪水や高潮で、川や海の様子を見にいって命を落とす人がいます。小さな川や水路でも流れが速く、道路ではマンホールがはずれていて足をすくわれることも。こうした危険をさけるため、早めに避難することが身を守る大切なポイントです。
避難が必要になったらすぐ持ち出せる場所におきます。スマホやモバイルバッテリーは充電しておき、ラジオや防災アプリで情報をチェックします。懐中電灯の場所も家族で確認しておきましょう。
避難指示がでたらすみやかに避難しましょう。「まだだいじょうぶ」と思わず、家族の人数や避難所場所までの距離を考えて、早めに避難しましょう。
早めに避難するには、避難情報や警戒レベルの意味をあらかじめ知っておくことが大切です。こちらの記事でくわしく説明しているので、おうちの人といっしょに読んで確認してみてください。
【関連記事】避難情報とは?警戒レベルの概要と実際の避難につなげるポイントを解説
台風がすぎて晴れても、まだ危険は残っています。次のことに注意しましょう。
家のまわりの安全も家族で確認し、防災情報のチェックをつづけましょう。
災害では、自分の身を守る「自助(じじょ)」が大切です。救助がすぐにとどかない場合もあるため、小学生のみなさんも家族といっしょに準備しておくことが命を守るポイントです。
【関連記事】台風に備える|接近時に慌てないための準備と対策を解説
台風は地震のように突然とおきるのではなく、ある程度予測できます。ただし、正確にあてることはできません。危ない場所に住んでいる人は、とくに早めの避難が命を守るポイントです。家族との連絡方法や避難の道もたしかめておきましょう。日ごろから天気や台風情報に注意して、いざというときに落ちついて行動できるよう準備しておくことも大切です。
【参照】
気象庁|自分で行う災害への備え
気象庁|防災気象情報と警戒レベルとの対応について
気象庁|台風について
東京都教育委員会|防災ノート~災害と安全~小学校5・6年生版
国土交通省関東地方整備局|マイ・タイムラインで逃げ遅れゼロ~洪水からの自分の逃げ方を考えよう~
消防庁防災チャンネル|クイズで防災を学ぼう!(台風編)
関西電力|災害が起こったとき、家族と連絡を取る方法
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空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部
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