JOURNAL #4032025.03.01更新日:2025.03.06

3月1日【岩手県大船渡市 山火事 緊急支援】懸命な消火活動は続き、鳴りやまないサイレンに募る不安

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

写真:令和7年2月28日付東海新報社より

2月26日、岩手県大船渡市赤崎町地内にて山火事が発生し、市は周辺の850世帯2060人に避難指示を発令。各都道府県から緊急消防援助隊が参集し消火活動にあたっていますが延焼は続き、避難対象区域とともに避難指示は1896世帯4596人にまで拡大、市内に開設された11の避難所に1144人の方が避難しています(3月1日時点:参照|いわて防災情報ポータル

被害が広がる山林火災。4596人に避難指示、1144人が避難所へ

海水も利用し、ヘリコプターによる懸命な消火活動が続けられているが、乾燥の影響もあり延焼のスピードが早く現在も山は燃え続けている(写真:東海新報社提供)

この状況を受け、空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”は、看護師を含む計6名を現地に派遣。28日深夜に現地に到着し、本日早朝より各避難所にて避難者や関係者にフェイス・トゥ・フェイスでヒアリングをおこない、本当に必要なものはなにか、ニーズ調査を開始するとともに、現地の保健医療福祉調整本部の会議に出席するなど、情報収集を続けています。

大船渡市は、2011年の東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた被災地。その経験も生かし、住民の避難はすみやかに行われ、避難所の開設や物資の調達なども迅速におこなわれたようです。しかし、地震や津波とは異なり物流やインフラなども確保できているとのことですが、狭い山道に入っていく消防車は限られ、さらに山のなかには消火栓がないことなどから消火活動は難航しているとの情報もあります。

火災地区に近い住民のなかには想像以上に火の手が早く、着の身着のまま逃げてきたという方もいます。燃え続ける山火事で避難対象区域内の住民は家の状況を確認しに行くことができず、さらに昼夜を問わず鳴り響くサイレンの音で不安は募るばかりで、心身の疲労が限界に達しつつあるという声も聞かれました。こうした状況で懸念されるのが、慣れない避難生活における疲労の蓄積です。

避難所運営にあたる市職員の疲労も課題

避難所によっては密集度が高く、キャパオーバーになっているという報告もあります。空飛ぶ捜索医療団は、支援物資として用意していた衛生セットのほか、感染予防にもつながるアルコール消毒液や、不足しているというフェイスタオル、尿パッド、おむつなどを市内で調達。必要に応じて各避難所で配付するとともに、看護師が血圧を測るなど健康面のケアもおこなっています。なかには、「物資も大事だけど、とにかく話を聞いてほしい」という声もありました。

また、各避難所は24時間体制で市職員が対応をしていますが、4日間ほぼ休めず運営にあたる市職員の疲労度が高く、“支援者支援”の必要性も課題にあがっています。

空飛ぶ捜索医療団プロジェクトリーダーは、今回の緊急支援の出動にあたり、次のようにコメントしています。

「公的な支援だけではなかなか届けられないものもあると思うので、そういうところは民間の強みでサポートができるはず。火が消えない限りは避難生活が長く続く可能性もあるなかで、空飛ぶ捜索医療団はこれまでの災害支援・避難所支援の知見がある。現場のニーズをしっかりと聞き取り、現場の状況にあった、本当に求められる支援をしていきたい」

一人ひとりと向き合い、寄り添う支援を。必要な支援を必要な方々に届け、一人でも多くの命を守るために、現地にてできる支援を続けていきます。

▶2025年岩手県大船渡 山火事緊急支援:Yahoo!ネット募金
▶緊急支援|岩手県大船渡  山火事被害へのご支援を:READYFOR
▶【緊急支援】大船渡・山火事|避難者に迅速な支援を:CAMPFIRE
▶2025年岩手県大船渡山火事緊急支援:セブンマイルプログラム

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