JOURNAL #4092025.03.09更新日:2025.03.10
広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部
岩手県大船渡市で発生した山火事は2月26日の発災から延焼が続いていましたが、3月5日から6日かけてまとまった雨によって延焼が収まり、鎮火に向けて前進。9日には“火の勢いはおさまり、延焼のおそれがなくなった”と判断され、午後5時に市は山火事の「鎮圧」が宣言されました。
延焼がおさまった3月7日には赤崎町の宿、後ノ入、大洞、生形、山口、森っこ地区の415世帯957名に避難指示を解除。その後、解除地区は少しずつ拡大され、この日は赤崎町の蛸ノ浦地区、清水地区、永浜地区、大立地区の361世帯882人に対して避難指示解除が発表されました。10日には全域で避難指示が解除される見込みです。
1週間以上の避難生活から自宅に帰れることとあって、各避難所では安堵と笑顔が多く見られるようになった一方で、この2日間の調査で山火事の被害状況もあきらかになってきています。市の調査によると、9日の時点で確認された建物の被害は、住宅102棟を含む210棟。一部地域ではインフラの損壊もみられ、断水が報告される地区もあります。
空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”は、帰宅準備を進める方、もう少し避難所生活が続く方が混在する各避難所にて、継続的に保健師と帯同し健康相談を行う巡回をはじめ、避難所環境の改善や生活不活発病対策などをサポート。体調不良者が見つかれば必要な関係団体につなぎ、感染症対応などの支援もおこないました。
また、閉鎖の決まったふたつの避難所では、撤収作業がおこなわれ、空飛ぶ捜索医療団のスタッフもサポート。避難所運営者からは、大きなトラブルもなく乗り切ったこの12日間を振り返り、「東日本大震災という大きな被害を受け、その経験、失敗から学んだノウハウを生かして、今回の災害支援ではだいぶ改善でき対応できたのではないかと思っています」と少し安堵する声が聞かれました。
実際に空飛ぶ捜索医療団のスタッフは、支援活動を通じて“どんなことも自分たちには乗り越えることができる”という、とても強い意志と自負を感じたといいます。それでも、不安な日々を乗り越え避難指示が解除された地区の人びとは帰宅し我が家での生活が再開しますが、これから災害の影響が出てくる可能性は否めません。
関係者へのヒアリングでは、消火に海水が使用されたことによる住宅の塩水被害や、ダムの貯蓄水を大量に使用したことで貯水量が減ったことによる水不足が起きる可能性、また地元産業を支えてきた漁業では用具の焼失が確認されるなど、今後の生活や生業への影響を懸念する声が聞かれました。
明日以降も、火災発生の原因や、火種は完全になくなったのか調査が進められ、再燃の可能性がないと判断されてはじめて「鎮火」となります。復興に向けて生活再建の必要な方に対して何ができるのか、空飛ぶ捜索医療団は引き続き現地にて聞き取り調査を行い、私たちにできることを考え、必要な支援を届けていきます。
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