JOURNAL #4632025.08.21更新日:2025.08.21

【能登半島地震】笑顔と歓声が響く珠洲の新しい居場所!珠洲市に新事務所がプレオープンしました。

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"を運営するピースウィンズ・ジャパンは、これまでは2024年3月に閉院した「あいずみクリニック」を拠点に支援活動を続けてきましたが、今後は、葬祭式場「夢つづき」を改装した新事務所を活動拠点とします。

新しい事務所は、子どもたちの未来を照らす希望の拠点として活用していく予定です。8月10日にはプレオープンを記念した特別イベントを開催し、子どもたち55人を含む総勢118人もの方々が来場しました。

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雨の中、多くの来場者で賑わったピースウィンズ・ジャパン珠洲事務所のプレオープン

これまでの子ども向けイベントの様子はこちら>

第2回/【能登半島地震】「ゲームが作れて、新しい友達もできた!」 被災地の子どもたちに新たな学びのきっかけを届け、笑顔を増やしていく子ども支援

第3回/【能登半島地震】「好き」が未来を切り開く!被災した子どもたちへ、新たな学びのきっかけを届ける支援

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笑顔と歓声が響いた一日:子どもたちのための特別なイベント

プレオープンを記念して行われたイベントでは、普段なかなか体験できないエンターテイメントが目白押しでした。

「ちいさなテントサーカス」の魔法が子どもたちを包み込む

イベントの目玉の一つは、ユニークなクラウンたちが繰り広げる「ちいさなテントサーカス」(NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会)。軽快な音楽に合わせて、クラウンたちが様々なパフォーマンスを披露すると、子どもたちは目を輝かせ、会場からは大きな拍手と笑い声が巻き起こりました。

サーカスの代表からは、「普段は北海道から沖縄の46の小児病棟で活動しています。クラウンにできることはパフォーマンス。それをやって、見てくださる方々が笑顔になってくれて本当によかった」とのコメント。その言葉通り、子どもたちの顔には、不安や悲しみを忘れさせる純粋な喜びが溢れていました。

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「ちいさなテントサーカス」のクラウンたちとピースウィンズスタッフ

全身で楽しむ!「TANO」ゲームで汗だくに

さらに会場を盛り上げたのは、「TANO」という全身を使って遊ぶ体験型ゲームです。画面に映し出される指示に合わせて、ジャンプしたり、声を上げたり、大きな動きで全身を使って楽しみます。

「わぁー、もっとやって!」「もう一回!」と、子どもたちの大きな声が会場に響き渡り、大人も交じって夢中になる姿が見られました。ジャンプをするゲームでは、ヘトヘトになる子どもたちが続出するほど、室内とは思えないほど身体を十分に動かすことができました。イベント後には「またゲームやらせてね!」と名残惜しそうに帰る子どもたちの声が多く聞かれ、心ゆくまで楽しんだ様子が伺えました。

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ゲームに夢中!全身を使って遊ぶ子どもたち

TANOのこれまでの活用について>【能登半島地震】eスポーツで人々の健康に貢献!

心に響くメロディー:星城中学校音楽部の温かい演奏

会場に温かい彩りを添えてくれたのは、愛知県星城中学校の音楽部の生徒たちによる演奏。子どもたちに向けて披露されたのは、「愛を込めて花束を」や「情熱大陸」といった、聴く人の心を明るくするような選曲。不安そうな顔で壇上に上がった中学生たちも、いざ演奏が始まると、来場者のノリの良さに感動した様子でした。

演奏後には「参加してくれた人のノリがよく、直前まで不安があったんですけど、音楽に乗ってくれてうれしかった。楽しんでもらえてよかった」「今回、僕たち、『元気になってほしい』とか、そういう意図・想いがあって、明るめの曲を選曲しました。その点を感じ取ってもらえたら嬉しい」と、被災地で暮らす方々への深い想いを語ってくれました。彼らの真摯な想いは、きっと会場の子どもたちにも届いたはずです。

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星城音楽部の中学生たちが、子どもたちの心に響くメロディーを届けました。

特別な「美味しい」体験も!

さらに、会場にはキッチンカーも登場。来場者からは「珠洲では普段食べられないものがここで食べられて嬉しい」との声が上がり、イベントに彩りを添えました。

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ピースウィンズ珠洲事務所統括・橋本笙子が語る「未来への拠点」

今回のプレオープンとイベントを統括した橋本笙子さんは、イベントを振り返り、こう語りました。
「雨の中、たくさん来てくれてよかった。みんなの笑顔を見れたのが何より嬉しいです。外は土砂降りで大変でしたが、本当に笑顔と笑い声に包まれた空間ができてよかった」

今後の事務所の活動については、珠洲の子どもたちへの深い愛情と展望を語ってくださいました。
今後は子どもたちにとって本当に『あの行きたい』って思えるような場所づくりをしたい。子どもたちが安心して、たくさんの体験ができるようにしたいです。外には安心して走れる場所も少ないので、この事務所で自由に身体を動かせる環境があるのは良いことだと思っています」

珠洲の現状を深く理解している橋本さんの言葉からは、この事務所が単なる施設ではなく、子どもたちの成長と心の回復を支える「居場所」となることへの強い決意が伺えます。

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来場いただいた子どもたちとコミュニケーションをとるピースウィンズスタッフ

継続的な支援と未来へのコミットメント

ピースウィンズ・ジャパンは、能登半島地震以来、石川県珠洲市で途切れることなく支援活動を続けています。緊急期には医療、捜索・救助、避難所運営支援、物資支援などを実施。現在は仮設住宅への支援や地域コミュニティ支援、生活再建相談、そして今回の事務所開設を機に、子どもたちへの支援などを通じて、被災地に寄り添った活動を展開しています。

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2025年6月には珠洲市と「包括連携協定」を締結し、復旧・復興を多角的に推進しています。珠洲事務所は、この長期的な取り組みの中核を担う重要な拠点となります。
協定に関する詳細はこちら


被災地への継続的な支援を

私たち空飛ぶ捜索医療団は、現在も珠洲市に拠点をおき、被災地の復旧・復興を中長期的に支える支援活動をおこなっています。また、ピースウィンズが運営する子ども支援事業「ピースワラベ」と協働して、子どもたちが希望を胸に前向きに成長できる環境を整え、継続的なサポートを提供するために、定期的に被災地での子ども向けイベントを開催していく予定です。

あなたのご寄付は復旧・復興の真っただ中にある被災地を支える大きな力となります。ぜひ、ARROWSサポーター(月に一度の継続寄付)で災害支援活動に参加してください。

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