JOURNAL #872021.08.10更新日:2021.08.11
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”の運営団体であるピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、3度目の緊急事態宣言が発令された4月末から福祉施設を対象とした個別相談会を計10回実施してきました。
現在も、個別相談会、陽性者が出た施設への物資無償提供、コロナ対策に関する24時間回答システム(AIチャットボット)の運用を継続しています。
国内での感染確認から1年半がたち、世間では感染症対策への疲れや緩みが出始めていると言われます。
そんな中でも、施設職員の方々は、利用者とそのご家族、スタッフ全員のために、心を砕いてコロナ対策を継続されており、頭が下がる思いです。
この夏は、今までで一番大きな感染拡大の波を迎えています。今一度、感染症対策を見直していただきたい、そのためのお手伝いを続けていきたいと、私たちも決意を新たにしています。
個別相談会では、主に高齢者・障がい者施設の職員の方々から、下記のような相談を受けました。
●デイサービス利用者の送迎車は、どのような消毒が効果的か?
●業者の出入りに、ガウン着用は必要か?
●陽性者の洗濯物や汚物の処理は、どうしたらいいか?
●ワンフロア全てレッドゾーンにしていいか?
●利用者が認知症で徘徊することがあり、個室隔離が難しい
●障害のある子どもは、手指消毒が難しい
●ワクチンを接種していたら、面会・行事を再開できるか?
これらに対する回答は、施設利用者の活動や様子、施設の建物構造、職員数、施設が大事にされている価値観、によって異なります。
介護施設におけるコロナ対策の経験が豊富な大江医師が、個別の状況をお聞きしながら、最も効果的な感染症対策を、オーダーメイドで一緒に考えてきました。
大江医師が特に伝えたいメッセージは、感染症対策の重みづけです。
■あれもこれもと中途半端にならないようにすること
■過剰な対策は、勇気をもってやめることも、時には大切であること
■シミュレーションで対策を振り返り、スタッフ間で共有すること
■環境消毒より、手指消毒の方が効果的であること
■「飛沫感染=飛沫+感染」
飛沫がそこにあるだけでは感染は成立せず、それが人の目・口・鼻の粘膜を通ることで感染するので、手指消毒によって感染経路を断つことができること
この相談会は、一度に5施設までと定員を設定しています。
個別の状況を詳しくお話しいただき、大江医師に質問できる時間を十分に設けるためです。
また、他の参加施設の相談内容も聞くことができるので、新たな気づきや発見、同じような悩みを抱えていることの共有、励ましもあり、「また今日から頑張っていこう」と思っていただける機会になっています。
急速な感染拡大を受け、個別相談会は、8月、9月ともに開催の継続を決定しました。
PWJは今後も、新型コロナウイルス対策支援を継続してまいります。
お困りのこと等ありましたら、遠慮なくご相談ください。
以下、現在実施中の支援活動です。下記のリンクよりお申込み・ご利用ください。
【福祉施設対象】新型コロナウイルス対策 個別相談会 ~ 無理なく続けられる効果的な感染症対策を徹底サポートします~
https://peace-winds.org/news/19597
参加施設からは、このような感想をいただいています。
「(相談会後も)いつでも質問できるということが、大変心強いです」
「今回参加して、不安が解消された」
「各施設の取り組みはとても参考になりました」
【福祉施設対象】新型コロナ陽性者対応を行う施設に物資を提供します ※要申込※
https://arrows.peace-winds.org/news/info/n20210531/
【福祉施設対象】新型コロナウイルス対策 高齢者・障がい者福祉施設向けの悩みに、AIがお答えします
https://peace-winds.org/chatbot
※この事業は、ジャパン・プラットフォームによる助成を受けて実施しています。
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