JOURNAL #3632024.09.09更新日:2024.09.11
ベトナムで長年にわたり慈善・福祉活動を続けてこられた杉良太郎さんが今年8月に呼びかけた「ベトナム国民の命と健康を守るプロジェクト」第1弾 Happy Liver Vietnam supported by Sugi Ryotaro(以下、ハッピー・リバー・ベトナム)に、ピースウィンズ・ジャパンの肝炎プロジェクト・チームが参加しました。ベトナム北西部のイエンバイ省を訪問したのは、空飛ぶ捜索医療団の看護師1名と、ピースウィンズの調整員2名です。これまでピースウィンズが西アフリカのブルキナファソで肝炎対策の支援を行ってきたことから、今回、協力依頼がありました。
佐賀県の江口有一郎医師(医療法人ロコメディカル江口病院理事長、佐賀大学臨床教授)やキャノンメディカルシステムズアジア株式会社をはじめ、日本の医療関係者や企業などにご協力を依頼し、現地の人々や企業、医療機関とも協力して、肝炎の検査を行いました。
検査会場となったイエンバイ省の病院は、ベトナムの首都ハノイから、高速道路を2時間行き、さらに山道を2時間走ってたどり着く小さな町にあります。その場所で、日本の医療チームによる最新の機器を使った検査が受けられると聞いて、検査会場には早朝から多くの方が集まりました。
1日で検査を受けた方は約300人。検査項目は、検査機器フィブロスキャンを活用した、肝臓の脂肪量と、肝臓の線維化の測定です。その検査結果で「脂肪肝」や「肝硬変」といった疾病が疑われた方など、95人に対しては、江口医師がエコーによる精密検査を行い、なかには「肝がん」が発見された方もいました。「脂肪肝」の疑いがある方も多く、ベトナムにおいて深刻なウイルス性肝疾患(とくにB型肝炎)の対策とともに、運動や食生活改善などの課題も浮き彫りになりました。
今回のハッピー・リバー・ベトナムは、ベトナムのメディアにも注目され、国営放送のニュースでも取り上げられました。また、週末の訪問、検査実施だったにもかかわらず、病院の医師やスタッフも私たちとの交流に参加してくださり、検査の方法などについて議論がかわされました。ピースウィンズとしても、ベトナムにおける肝炎対策が進む一助となるように、今回の経験もふまえて、継続して支援活動に取り組んでいきたいと考えています。
最後になりますが、今回のプロジェクト参加にあたっては、現地で精力的なコーディネーションをしてくださったDang Thi Hienさん、Doan Le Hoai Anhさんや、杉良太郎さんの事務所や関係者の皆様、日系ベトナム企業やベトナム在住の日本人、そして、現地ベトナムの方々など、多くの方にお世話になりました。心からお礼申し上げます。
「ベトナム国民の命と健康を守るプロジェクト」第一弾
Happy Liver Vietnam supported by Sugi Ryotaro チーム体制(敬称略)
★代表 杉良太郎
★事業総括(ベトナム)Doan Le Hoai Anh、
協力(カルテシステム制作)TOMOSIA VIETNAM COMPANY LIMITED、(現地コーディネート)Dang Thi Hien
★事業総括(日本)エイベックス・アライアンス&パートナーズ株式会社
(医療スタッフ) ロコメディカル江口病院、佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター、ピースウィンズ・ジャパン空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”
(フィブロスキャン貸与)ロコメディカル江口病院、琉球大学肝疾患センター
(エコー貸与)キャノンメディカルシステムズアジア株式会社
その他、ボランティアとして多くの方のご協力をいただきました。
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