2020.01.13
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【活動報告】1/8-9 ロープレスキュー訓練を実施
皆様、あけましておめでとうございます。
空飛ぶ捜索医療団「ARROWS(アローズ)」医師の坂田大三(PWJレスキューチーム)です。1月8、9日、広島県で今年最初の定例訓練を行いました。
1日目は、稲葉基高医師(ARROWSリーダー)監修のもと、要救助者発見時の”医療的初期評価”を3人1組で行いました。
「初期評価」とは、患者の触診をしながら気道や呼吸、脈拍など体の状態を確認すること。安心感を与えるような声がけをしながら全身を迅速に観察し、医療チームに状況を報告するまでの一連の流れを繰り返し練習しました。医療従事者を含む隊員の多くは、MCLS(多数傷病者への医療評価対応基準化トレーニング)等の講習を受けていますが、肉体的にも精神的にもストレスの多い災害現場で自然と体が動くよう、実際に体を動かしてシミュレーショントレーニングを積み重ねています。
初日は翌日の野外でのロープレスキュー訓練に向けた座学に多くの時間を費やし、カラビナの基礎知識や”支点”の種類、倍力システム、制動機器、セルフビレイ(自己確保)などについて復習しました。また、2019年に実施した災害現場でのレスキュー活動について振り返る時間も設けました。
2日目は基礎的な体練を行った後、山の中に入って「セルフビレイ(自己確保)」を実践しました。セルフビレイとは、自分の安全を確保する操作のことで、発災直後の被災現場ではこのセルフビレイがまず重要です。立木を利用して係留用にロープを横展張しプルージックコードやカラビナ、アームロープ等で斜面からの滑落などを防ぐ操作をしました。傾斜地では進行方向に並行してロープを展張し、乗降を繰り返しました。
医師としてこのようなトレーニングを受ける機会はあまりありませんが、現場ではさまざまな危険があり、どのようなことが起こり得るのか、実際に体験してみてわかることが多くありました。それぞれの専門分野の研鑽のみではなく、ドッグチーム、レスキューチーム、医療チーム、ヘリチームと合同で定期的にトレーニングを行っているのは私たちARROWSの強みだと感じています。
今年の冬は記録的な暖冬とのこと、毎年のように記録が更新されています。災害が少ない1年となるよう願うと同時に、いざというときに向けてチームビルディングをすすめていきたいと思います。それでは、本年もよろしくお願い致します。
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