2023.10.30
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【モロッコ地震】犬、馬、ロバ…被災動物レスキューの現場から

モロッコの動物保護支援団体、モロッコ・アニマルエイドMorocco Animal Aid(MAA)に関する前回の活動紹介に続いて、今回は空飛ぶ捜索医療団を運営するピースウィンズスタッフ2名が訪問したMAAのシェルターの様子などをご紹介します。
地震被災動物のレスキューから治療等の保護活動に奔走している合間を縫って、MAAスタッフは既存のシェルターや新しいシェルター建設予定地などへ私たちを案内してくれました。
最初に訪問したのは、300頭以上の犬や猫が保護されているメインのシェルター。その中に、訪問日前日に山間部でのレスキュー活動で保護された犬、マックスがいました。

前足の応急処置をしてもらったマックス
マックスは、震源地に近い山間部で、前足に深い傷を負った姿で発見されました。最初はとても怯えていましたが、応急手当をしてもらい、他のたくさんの犬たちとともに、シェルターで一晩休んだらすっかり落ち着きを取り戻しました。しかし、出血や皮膚の傷は順調に癒えているものの、足の傷は深く、状況次第では足の切断を余儀なくされるかもしれません。この後も様子を見ながら獣医さんと相談していきます。


犬たちは、被災直後は住み慣れた場所から逃げ去っても、状況が落ち着くとまた元の村に戻ってくるため、MAAは、1週間、2週間、と期間を空けながら、人が避難した後の被災地を何度も訪問したりと、きめ細やかなレスキュー活動を実施しています。


被災地から保護されてくる動物は犬だけではなく、家畜もいます。山間部の村々では、日常生活に欠かせない家畜もたくさん被災したためです。馬やロバを救助する時に大きなトラクターが入れない細い道を通る必要があれば、チームがその動物を直接引っ張りながら移動させるなど、苦労に直面しながらも、MMAは日々保護を続けています。

被災地から保護されてきた馬とロバ
震災前からシェルターで保護している頭数は既に多く、外部からの新規の保護・受け入れは中断していたものの、それでも保護動物は毎日連れてこられます。そうした状況に加えて、今回の震災によって保護が必要な被災動物は増加しているため、さらなる対応が喫緊の課題です。
保護された馬やロバは、マックスなどの犬猫がいるシェルターとは別の、より広いシェルターで世話されています。現在、MAAはこうしたシェルターの環境整備を目指し、被災した動物たちのさらなる保護活動を計画しています。

空飛ぶ捜索医療団を運営するピースウィンズは、こうしたMAAが活動を継続できるよう調整と準備を進めています。
引き続き皆さまの暖かいご支援と応援を、どうぞよろしくお願いいたします。
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